モンスターペイシェントは弁護士に任せる
モンスターペイシェントに悩まされる医療機関は、少なくないだろう。
医療機関がモンスターペイシェントの対応をする上で、注意しなければいけないのが、医師法にある応召義務だ。
応召義務とは、正当な理由がない限りは診療を拒否できないという意味であり、モンスターペイシェントを退けようとしたときに、違反になるのではないかというのが医療機関にとって懸念となることだ。
もし、応召義務違反とされたら、裁判で医療機関が損害賠償を支払うこともあるので、モンスターペイシェントの言いなりになっているケースも少なくないだろう。
しかし、誤解している人も多いが、診療を拒否すれば即座に応召義務違反となるわけではないのだ。
迷惑行為をするモンスターペイシェントと医療機関に信頼関係が築けないことは、診療を拒否する理由として認められるものだ。
医師法の応招義務に違反せずにできるモンスターペイシェントの対応策としては、弁護士に任せてしまうことが一番だ。
診療拒否を医療機関のスタッフが伝えれば応招義務に違反していると言ってくるだろうが、法の専門家である弁護士がそれは間違いだと指摘すれば何も言えないだろう。
また、不当な要求がエスカレートして、裁判になることもあるが、最初から弁護士に任せていれば適切な対処をしてもらえるので安心である。
モンスターペイシェントによる被害によりスタッフの心がすり減ってしまうと、離職することは重大な問題だ。
対応を弁護士に一任することは人材の流出を防ぐ効果も期待できるので、早めに頼むことが最善策である。